SPPテクノロジーズ

PECVD

SPTのPECVDシステムは、優れたステップカバレッジ、低ストレス、高速成膜を実現し、SiO₂およびSiN膜の高品質な成膜に対応します。MEMS、TSV、パワーデバイス用途に最適です。

PECVDの概要

プラズマ強化化学気相成長 (PECVD) は、低温での絶縁膜形成に広く使われている技術です。
リアクションチャンバー内にプラズマエネルギーを加えることで、膜の密着性やストレス制御、スループットに優れた成膜が可能になります。
SPTのPECVDシステムは、MEMS、TSV、パワー半導体などの先端用途に最適化されており、膜の均一性と信頼性が求められる製造現場に貢献しています。

半導体製造におけるPECVDとは?

PECVDとは、真空中に反応性ガスを導入し、それらをプラズマで活性化させることで、低温 (通常400℃以下) でウェーハ上に薄膜を形成するプロセスです。
温度に敏感な構造が求められるMEMSや化合物半導体などにおいて、SiO₂やSiNといった高品質な絶縁膜をコンフォーマルに成膜できることが大きな特長です。

CVDの種類:PECVD、LPCVD、APCVDの違い

CVD (化学気相成長) は、使用する圧力・温度・エネルギー源によって方式が異なります。
以下の表では、PECVD、LPCVD、APCVDの3方式を比較し、それぞれの特長と用途の違いをご紹介します。

項目 PECVD LPCVD APCVD
成膜温度 低温 (約150〜400℃) 高温 (約500〜800℃) 中〜高温 (約400〜500℃)
成膜速度 中〜高速 中速 高速
コンフォーマル性 良好 (中程度のアスペクト比に対応) 優秀 (高いステップカバレッジ) やや劣る (複雑構造には不向き)
対応膜種 SiO₂、SiN、パッシベーション膜、厚膜酸化膜 SiO₂、SiN、ポリシリコン SiO₂、SiN、ドープ膜
プロセス制御性 柔軟 (プラズマパラメータで調整可能) 安定 (熱反応による均一性) シンプル (精密さには欠ける)
アプリケーション MEMS、TSV、パワーデバイス、化合物半導体 ロジック、MEMS、イメージセンサー、先端パッケージ 平坦基板への高速酸化膜/窒化膜成膜

PECVD・LPCVD・APCVDの特長

  • PECVD:低温でも優れた成膜性能を発揮し、柔軟な用途に対応可能
  • LPCVD:均一性とコンフォーマル性に優れ、微細構造に最適
  • APCVD:シンプルな設計と高スループットが特長

それぞれの方式が、MEMSや先端ロジック、コスト効率の高い絶縁膜成膜など、異なる要件を満たします。

PECVDは、プラズマを活用して低温で化学反応を促進し、SiO₂やSiNなどの膜をコンフォーマルに形成する手法です。
MEMS、TSV、化合物半導体のような熱制約のあるアプリケーションに最適です。
SPTのPECVDシステムは、さまざまな基板に対して、優れた膜質・ステップカバレッジ・ストレス制御性能を提供します。

LPCVDは、低圧下での熱反応を利用して膜を成長させる方式で、複雑なトポロジーにも均一でコンフォーマルな成膜が可能です。
MEMS、イメージセンサー、ロジックデバイスなどで使用されるSiO₂、SiN、ポリシリコン成膜に適しており、APCVDよりもスループットは劣りますが、成膜品質と均一性のバランスに優れています。

高いスループットとシンプルなシステム構成により、広面積コーティングやコスト重視の用途に適しています。
SPTは、Watkins-Johnson (WJ) 社のレガシーAPCVDシステムを継続サポートしており、認定アップグレードや交換部品を通じて長期使用を支援しています。

SPTのPECVD技術

SPTは、MEMS、TSV、パワー半導体などに向けて、プラズマおよび熱CVD技術を用いた高品質な絶縁膜成膜ソリューションを提供しています。

Plasma Enhanced CVD (PECVD)

SPTのPECVDシステムは、低温下での高品質なSiO₂およびSiN膜の成膜に対応し、コンフォーマル性と低残留応力に優れています。
MEMSやTSV、化合物半導体のように熱制約と膜特性がともに要求される用途に最適化されており、研究開発から量産まで対応可能な柔軟な装置構成を備えています。

SPTのPECVDが選ばれる理由

SPTのPECVDシステムは、信頼性の高い動作と低温プロセス性能、精密な成膜制御で高く評価されています。
MEMS、TSV、パワーデバイスなど幅広い用途において、均一な膜厚、低パーティクル、安定した稼働を実現します。